センター試験は気にしたら人生負けです【大切なことは答えのない世界で生きていける力です】
センター試験は気にしたら人生負けです【大切なのは「答えのない世界」で生きていける力です】(大学入学共通テストも同じです)
センター試験を受験した皆さん、お疲れ様でした。
点数が良くても悪くても、とりあえず鬱陶しい試験が終わって一段落ですが、気は抜けません。私立大学を受験する場合は1週間後から始まります。私立を受けずに国公立大学一本勝負でも、1か月と1週間ぐらいしかありません。気を緩めることなく、そのままの緊張感で向かっていきましょう。
ただ、センター試験について、皆さんに伝えておきたいことがあります。タイトルにも書いた通りです。
センター試験は一喜一憂するほどのものではありません
仮にセンター試験後にミーティングをするとしましょう。いわゆる反省会なるもので、成功・失敗について話し合うわけです。何が原因で成功・失敗したのかを考えて、改善できることはしようとするのですね。しかしやってみたらわかりますが、特に何も有意義な結論は出てこないんです。
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もっと早めに対策を立てるべきだった?
→無関係 -
もっと演習中心にするべきだった?
→しても同じ -
逆にもっと参考書を読むべきだった?
→関係なし -
日本史を世界史しておくべきだった?
→同じです -
後ろの大問から解くべきだった?
→気分が変わるだけ
だいたい、上記のことはすでに考慮していることも多く、試行錯誤した結果の最適解を選んで実行しているはずなんですね。こんな風に考えていくと「この試験って何なの!?」って感じになります。僕も受ける前・受けた後に思いました。(20年以上も前の話ですが)
そもそも、普通は試験を受かった人を見たら「まあ、あいつは受かるよね。いつもやってたもんな」って思いますし、落ちた人を見たら「あいつは落ちるやろ。全然やってなかったし」ってなります。試験なので当然ですよね。でも、センター試験って違うんです。「えっ、あいつが!?」となります。努力していた人にも、全くしていなかった人にも驚かされます。本当に「この試験、何なためにしてるの!?」って感じですね。
そういう試験なので、こんなものに一喜一憂するのがそもそも馬鹿らしいというのが正しい考え方です。心を煩わされること自体が無駄というか、時間の無駄というか、非生産的ですね。気にせずに前を向いて進んでいこうとすることが肝要なわけです。
残念ながら、センター試験の結果で人生は変わりません
大人になって「センター試験のとき、もうちょっと頑張っておけばよかった」とか思うことなんてありません。もしそんな人がいたら、それは情けない人でしかないでしょう。
センター試験の結果で人生が左右されるなんてことはなく、受かる大学で人生が決まるわけもありません。大学生になるなら、大学生のときに努力すれば世界は開け、社会人になっても努力をするなら世界が無限に広がっていきます。
逆に大学受験で成功(?)を修めてもその後安心してしまって努力を怠れば、世界は開けることもなく狭い世界で生きていくことになります。
断言しますが、大学受験の成功で人生が安定化することなんてありません。
センター試験や大学受験は長い人生の中でのちょっとしたイベント程度のものです。固執するほどのものでもなく単なる通過ポイントとして「とりあえず通過する」ぐらいがわりと正しい扱い方です。
センター試験って何を評価しているの
では、センター試験はなぜ実施しているのかということですが、これは本番の試験を2次試験と呼んでいることと関係しています。2次って何なのって思うかもしれませんが、センター試験は30年ほど前まで実施されていた「共通一次試験」と言われていたものの成り代わりなのです。
1次試験とは、字のごとく1回目のふるい分けで「あまり無理せずに学力に合った大学を受けて欲しい」という意図で始めたものです。国公立大学の試験は基本的に年1回しか受けれない一発勝負の試験なので、あまり冒険しないようにという配慮なのですね。
その心意気には心から共感します。でも、内容がひどいわけです。マーク式なので致し方ないこともあるでしょうが、大学において必要な能力や、その能力を養うための努力が反映される試験には全くなっていません。そうしようという意図すら感じられません。ひどいもんです。
では、逆にどんな能力があればセンター試験で困らないのかということですが、それは情報処理能力と言われるものです。情報処理能力とは、素早く正確に情報を処理していくことができるという能力です。
例えば、書類を正しく記載されているか確認して「見ました」判子を押していくとか、賞味期限を確認して明日までのものには的確にシールを張っていくとかの処理で素早く行うのに必要とされる能力ですね。ポケットティッシュを一般の人より1.5倍の速さでミスなく箱詰めできるとかも同じ類でしょうか。
つまり、この情報処理能力が高いと、誰でもできることをよりスピーディーによりミスなく行えて、決められた時間内にたくさんの処理をこなすことができることになります。まさにセンター試験で高得点を取るのに必要不可欠な能力と言えるわけです。
確かに、持っているとちょっと便利な能力かもしれません。しかし、残念ながら進学する国公立大学をふるい分けするのに測定しなければならない能力では全くありません。お気づきのとおり、コンピュータ(つまりロボット、AI)がこの能力に取って代わる仕事をしてくれるので、もはや人類にとって必要のない能力とさえ言えるかもしれません。
気にすること、大切にすることとは?
もう一度断言しておきますが、センター試験なんてどうだっていいので気にしないでください。
では、何を気にするのかですが、それは本当の力を養っていくことです。これは少し難しいことかもしれませんが、人生を豊かにするためには必要不可欠なことです。
大学入試の2次試験で問われる内容は、わりと本当の力を養わないと解けないものにはなっています。受験生としては2次試験の問題が解けるになるという目標で、自然と本当の力に近い力が養われていくでしょう。
けれども、受験が終わったならば是非「答えのない世界」に一歩踏み出してください。これが人生を変えていく第一歩となります。そして「正解のないもの」に対して自分なりの答えを持てるようになれば、人生が豊かになっていきますから。
まとめておくと次のとおりです
情報処理能力なんて必要ない
大切なことは自分の考えを持てること
何が言いたいのかいうと、センター試験は気にしたら人生負けですってことです。