受験勉強でこの上なく大切な1つのこと【ほとんどの受験生が知りません】

勉強法 受験

20年以上、大学受験を始め中学受験・高校受験に携わって、常に生徒に言ってきたことがあります。

受験勉強でこの上なく大事なこと

結論から言うと「解ける問題を確実に解いて点数をもらえるようにする」ことです。

ほとんどの受験生があまり気にしていないことですが、このことを知っていると知っていないでは、合格率の安定度がまるで違ってきます!

受験勉強に欠かせない2本の柱

「受験勉強」というと、たいていの受験生は「解けない問題を勉強して解けるようにしよう」とします。

もちろん、このこと自体が間違っているわけではありません。でも、これだけでは意外と不合格になることも。

受験勉強に欠かせない2本の柱

  • 解けない問題を勉強して解けるようにする
  • 解ける問題を確実に解いて点数をもらえるようにする

受験勉強では、この2本の柱がこの上なく大事なことだと思ってください。

特に「解ける問題」を大事にしている受験生ほど、受験でより確実に合格しています!

「解ける問題」を確実に

受験勉強は、本番の試験で合格点を取るためにする勉強のことです。合格するためには必要不可欠な行為です。

このことは、どの受験生も知っています。なので、「解けない問題を解けるようにしよう」とみんな一生懸命に勉強をするわけです。

ところが、そのせいで忘れて去られているのが「解ける問題」の存在です。

「解ける問題」を落とすと致命的!

中学・高校・大学、いずれの受験でも、自分の偏差値に合った志望校を受験するので、受験生の実力は伯仲しています。そのため、学力に大きな差はないという中で戦っていることになります。

にもかかわらず、僕の感覚的なものですが、少なくとも7割の受験生が「解ける問題」をそのまま放ったらかして受験本番に臨み、そしてなんらかの形で点数を落としています。

受験というシビアな状況下で「解ける問題」の点数を落としてしまうのは明らかに致命的です。

もしそれを落としてしまうと、どれだけ学力が伴っていても、合格は厳しくなるでしょう。

A判定でも不合格に直結する

模試におけるA判定というのは「合格率80%以上」というものです。たとえA判定であったとしても、実は100%ではありません。それどころか、言い方を変えれば20%も落ちる可能性があるというわけです。

意外に思うかもしれませんが、確実に合格できる学力を持つA判定の受験生が、20%ほどの確率で不合格になっているのです。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか。

もちろん、試験の相性とか、当日の体調などもありますが、一つの大きな原因は「解ける問題」を放置していたことです。

「解ける」「わかっている」という気持ちは「わかっているから大丈夫。間違えることはない」という思い込みにつながっていきます。

この思い込みから生じる安心感は、受験においては明らかに敵です。失敗に直結するもので、学力の高い生徒が不合格になっている大きな原因であると、僕は考えています。

このように考える理由

事実、「解ける問題」の大切さを受験生に伝えると、目に見えて合格率が跳ね上がります。いくら学力が勝っていても、「解ける問題」の点数を落とすと窮地に立たされるのは、当然といえば当然だと言えるでしょう。

ミスに対する考え方

どうして「解ける問題」を模試や本番で落としてしまうのでしょうか。

実は理由はとてもシンプルで、勉強していて「解ける問題」を間違ったときに、「ミス」だと判断してそのままにしてしまうからです。

ところで、この間違いは本当に「ミス」なのでしょうか。

ミスとは

そもそも、ミスってなんなのでしょう。実は、いわゆるミスというのは2つに大別することができます。

  • ランダムミス
     ランダムにおこる人的なミス
  • ケアレスミス
     不注意によるミス

例えば、数学の答案を見ていると、まれに1×1=2になっていたりします。これはランダムに起こるミスで、思考のどのような過程でもランダムに起こってしまいます。僕はこれを「ランダムミス」と呼んでいます。

もう一つは、よく言われるケアレスミスで、字のごとく不注意によるミスのことです。

ただ、僕は「ケアレスミス」と言うのはやめるべきだと思っています。

ケアレスミスは、どちらかというと間違いなので、「ケアレスな間違い」と認識しておく方が良いでしょう

「ミス」というと、「だから仕方がない」で終わってしまい、無くそうという意志が出てきません。無くそうという意志を持ってもらうためにも、「ケアレスな間違い」と言った方が断然良いのです。

ほとんどは「ケアレスな間違い」

「解ける問題」を間違ったとき、たいていは「ケアレスな間違い」になっています。

特に、学年が上がっていくにしたがって、明らかにランダムミスは減っていき、大学受験になると大半が「ケアレスな間違い」です。

ところで、ランダムミスとは異なり、「ケアレスな間違い」は減らすことができます。

それゆえに、それが多い受験生は、少ない受験に勝つことができません。なので、絶対に「ケアレスな間違い」は減らさないといけないのです。

「ケアレスな間違い」の対処法

「ケアレスな間違い」は、名前の通り、不注意による間違いです。けれども、だからと言って「よし、注意しよう!」と思えば、なくなるわけではありません。

起こるのは交通事故多発の交差点

ランダムミスとは異なり、ケアレスな間違いは起こるべき場所で起こっています。それは、いわば交通事故多発の「交差点」のようなところなのです。

つまり、事故をしやすい場所で、見事に事故っているのです。「交差点」なのに、止まって左右を確認することなく横断して、そして事故に会ったというわけです。

ここで、頭の隅でよいので、一つ知っておいて欲しいことがあります。

問題の出題者は、受験生が事故をしやすい「交差点」を知った上で、問題を作成している。

こういうと、問題の出題者の人間性を疑いたくなるかもしれませんが、これは仕方がないことです。本質的に理解しているかどうかを問うためには、「交差点」は必要となります。

ちなみに、この交通事故多発の交差点は、人によっては「罠」や「ひっかけ」という言葉で表現されていたりします。

事故らないために

「交差点」の事実を知ると、自ずと「ケアレスな間違い」を減らす方法が思い浮かんできます。

「解ける問題」なのに間違ってしまう原因は、交差点で立ち止まらなかったことです。立ち止まらない、つまり不注意だったということです。

けれども、その前に、そもそも「ここは交差点だ」と思わないと、注意のしようがありません。

事故をした場所が交差点!

交差点の場所を知る方法はただ1つ。それは、自分の事故した場所、つまり「解ける問題」を間違ってしまった場所を覚えておくことです。

イメージ的には、注意すべき場所は次のところ。

  • 事故に会いやすい交差点
  • 人がよくひっかかる
  • よくあるひっかけ

どのようなイメージでもよいです。間違ったときに「ここは注意しなければいけないポイントだ」と思うことがこの上なく重要なのです。

この問題は「わかっている」。なので、これは「ミス」だ。
この問題は「まだきちんとわかっていない」。なので、これは「間違い」だ。

大事なこと(まとめ)

この上なく大事なことは

  • 「解ける問題」を間違ったとき、「ミス」ではなく「間違い」だと思う。
  • そして、それはみんながよく間違える所なので、また同じようなシチュエーションに出会ったら、次は間違えないように気をつける。

これが「解ける問題」を確実に解いて点数をもらうための大切な方法なのです。