言葉を増やすことによって得られる3つの恩恵

成功 教育

頭が良くても言葉を増やしていかないと、最後は凡人。
頭が悪くても言葉を増やしていけば、最後は偉人。

言葉を増やす大切さ

僕自身、国語がすごく苦手でした(偏差値で言うと35ぐらい)。本を全く読まず、あまり言葉を知らなかったからです。もちろん、生きていくという点で困ったことはありません。でも、不便であったことは確かです。

さすがに大学生になったとき「これはマズイな」と思い、本を読み漁りました。読むほどに、自分の世界が広がっていったことは今でも覚えています。そして、言葉で困ることもなくなっていきました。

このことを振り返ってみると、今の自分の豊かな生活があるのは、言葉を増やしたおかげだと感じざるを得ません。ちょっと思い当たることを書き出してみるだけでも驚くほど沢山の恩恵が過去にあり、そして現在にもあります。

学生時代の、レポート、論文、就活の面接。
社会人になってからは、会議、営業、交渉、報告、企画書、プレゼンテーション。
独立してからは、面接、保護者面談、授業・指導。
最近の日課だと、SNS、ブログ。

生き方によって多少の違いはあるでしょうが、それでも言葉を巧みに使えるかどうかは、人生にとってものすごく重要なことです。

もし、もう一度人生を歩む機会があるなら、僕は迷うことなく「言葉を増やす」という行為は選ぶでしょう。それほどに、言葉を自在に扱えることには価値があり、そうなるためには言葉を増やす必要があるからです。

言葉をまるで知らず、人生で不便を感じていた僕が言うのですから、言葉を増やして得られる恩恵が絶大なのは間違いありません!

ここでは、僕が実際に得ることができた言葉の恩恵についてお話をしたいと思います。

言葉を増やすことによって得られる3つの恩恵

言葉を増やすことで得られる恩恵を考えると、次の3つのことが考えられます。

得られる3つの恩恵

  1. より思考できる
  2. より上手く説明できる
  3. より容易に理解できる

このことを順に追って、説明していきたいと思います。

思考は「言葉」で行っている

まずは「思考」ということについて、ちょっと考えてみます。

思考するとき、僕たちは頭の中で言葉を用いています。言葉なしで考えることはできない気がします。実際に、頭の中から言葉を消し去って、言葉を使わずに考えてみてください。お題は何でもいいので、例えば

「もし世の中のカラスが白かったとしたら、何か変わっていたことはあるでしょうか」

という質問を考えてみようとしてみます。ただし、「言葉を用いずに」です!

なんかできないですよね。「白いカラス」を頭の中でパタパタと飛ばすことぐらいはできました。でも、その白カラスをどうしたらいいのか、全くわかりません。そもそも「世の中」という抽象的な概念を明確にイメージすることが困難です。その先の論理的な思考なんて言葉なしではどうしたらいいかさえ分かりません。

僕たちは日常の他愛のないことでも、言葉を使って感じたり考えたりしています。「暑い」「寒い」だってそうですし、「ねこ」「犬」のことだってそうです。

寒い日には「寒い」と心の中で思ってしまいます。
犬を見たら「犬」という言葉が頭の中に出てきてしまいます。

このように考えてみると、言葉と思考は切っても切れない関係だと分かります。だとすると、より多くの言葉を知ることで「より思考ができるようになる」というのは、わりと正しいでしょう。

実際に、もし「主観」「客観」という言葉を知らなければ、「自分から観た世界」「他人から観た世界」という概念はぼやけてしまうでしょう。もし「木漏れ日」という言葉を知らなければ、木陰から漏れる日の光に思考は及ばないでしょう。

言葉は伝達の道具である

次に2つの恩恵「より上手く説明できる」と「より容易に理解できる」について考えてみます。

先ほどの恩恵は「自分の頭の中」のことでした。今回は「他者との意思伝達(コミュニケーション)」の話になります。

自分が人に何かを伝えたい」または「人が自分に何かを伝えたい」、どちらの場合も言葉を積極的に用いるわけです。このとき、言葉を知っていると

  • 自分が人に何かを伝えたいとき、より上手く説明することができる
  • 人が自分に何かを伝えたいとき、より容易に理解することができる

と言えます。例えば、次のような状況を想像してみてください。

家の近くに3つの公園があります。そして、昼休みに友達らが公園で遊ぶ話をしています。普通なら、こんな感じの会話でしょうか。

Aくん「よし、今日はさくら公園で遊ぼうぜ。あそこのブランコ、サイコーやし!」
Bくん「おお、いいね」
Cくん「わかった、ランドセル置いたらそこにいくわ」

至って普通の会話です。けれども、誰かが言葉をあまり知らないと次のような状況になります。

Aくんが公園名を知らない

Aくんが公園名を知らない場合、次のような会話になってしまうでしょう。

Aくん「よし、今日は、えーっと、この前の日曜に遊んだ公園で遊ぼうぜ。あそこのブランコ、サイコーやし!」
Bくん「この前の日曜日って、どこで遊んだっけ?」
Cくん「ブランコ?あ~、けやき公園ね。あそこは滑り台もあるしな!」
Aくん「いや、滑り台はないし。日曜に遊んだ公園やって!」

Aくんは思ったことを上手く伝えることができませんでした。「さくら公園」という言葉を知らなかったために、自分の頭の中にあるイメージを正確に相手に伝えることができなかったわけです。

もちろん、知っている言葉だけを巧みに使って伝えることもできなくはないでしょう。

「この前の日曜に遊んだ、ブランコが4つあって、滑り台はない公園」

と言えば、事足りるのかもしれません。でも、「さくら公園」という言葉を1つ知っていれば、「より上手に説明できる」のは確かです。

言葉は多く知っているほど、その中からより端的な表現を選ぶことができて、よりスムーズに考えていることを伝えられます。これが、言葉を多く知っているとより上手く説明できるという理由なのです。

Bくんが公園名を知らない

次はBくんに焦点を当ててみます。Bくんが公園名を知らない場合を見てみましょう。

Aくん「よし、今日はさくら公園で遊ぼうぜ。あそこのブランコ、サイコーやし!」
Bくん「さくら公園ってどこだっけ?」
Cくん「この前の日曜に遊んだところやって」
Bくん「日曜日に遊んだ公園…。え、思い出せないし」
Aくん「お前、公園名ぐらい覚えろって!」

Bくんは公園名を知らないので、Aくんの話についていけません。Aくんの言っていることを正確に理解できないというわけです。

相手の話す会話の中に知らない言葉が入っていると、会話は成立しなくなります。これは知っている言葉が少ないと、十分起こりうることなのです。

逆に言えば、言葉をより多く知っていれば、会話の中で知らない言葉に出会うことも少なくなり、相手の言っていることも「より理解できる」ようになります。これが3つ目の恩恵です。

このように、言葉は人とのコミュニケーションには欠かせない道具となっていて、伝達する側も伝達される側も必要とするものなのです。そのゆえに、言葉を増やすことは、どちらの側であっても恩恵を受けられることになります。

まとめ

以上、言葉を増やすと、どんなお得なことがあるのかということを考えてみました。まとめると

3つの恩恵

  1. 思考と言葉は切っても切れない関係
    言葉が増えると、より思考しやすくなる
  2. 考えを伝えるには言葉が必要
    言葉が増えると、より上手に説明できるようになる
  3. 相手の話が分かるためには言葉が必要
    言葉が増えると、より容易に理解できるようになる

言葉は一朝一夕に増やすことはできませんが、地道に増やしていくことに大きな価値があるのです!