【実態】学校の偏差値だけを追い求めてはいけません【受験での成功とは】

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「教育」とは何のために行うのでしょうか。この問いに対しての回答は立場によって違うでしょう。ここでは親の立場として考えてみます。

親として子どもに教育を施す理由は、

  • 子どもの将来が豊かであって欲しい

ためです。多くの方は、子どもが大人になって苦労しないようにと思って子どもの教育にお金をかけていることでしょう。裏を返せば、子どもの将来が脅かされているように感じると不安に思うわけです。

【受験で成功とは】学校の偏差値だけを追い求めてはいけません

ここで、皆さんが子どもの将来にものすごく直結していると思われている一つは、通われる学校でしょう。通う学校によって子どもの将来が大きく変わると考えておられるわけです。

この理由は簡単です。その学校の卒業生が世の中で活躍していたり、その学校の合格実績が素晴らしかったりするからです。そのため、疑う余地なく、その学校に通わせることが子どもの将来につながると考えられるわけです。

偏差値の高い学校に通わせる価値は?

ここで一つ考えて欲しいことがあります。

ある一人の小学生に焦点をあててみます。その子は小学6年生で偏差値50だとしましょう。その子どもを
 A中学校(偏差値50)に通わせるのと、
 B中学校(偏差値60)に通わせるので、
その子の将来は大きく変わるのでしょうか。

ほとんどの方はイエスと即答されるでしょう。理由はB中学校の方が大学受験の合格実績が良いと考えるからです。確かに、各中学校のホームページを調べるまでもなく、

  • B中学校の方がA中学校より大学の合格実績は優秀

でしょう。そのように断言できる根拠は簡単で、「中学受験においてB中学校の方が成績の優秀な生徒を集めることに成功している」ためです。単刀直入に言えば、、

偏差値の高い生徒を集められる ⇒ 大学の合格実績が良くなる

ということです。これに異論を唱える方はあまりいらっしゃらないと思います。当たり前の理屈でしょう。偏差値の高いB中学校の大学受験の合格実績が良いのは、中学受験において成績の良い生徒を集めることに成功をしているからなのです。ちょっと厳しい言い方をすれば

B中学校は、入学時の偏差値60の生徒たちを6年間かけて右(中学校)から左(大学)に動かしているだけ

このように考えると、先程の質問に対しての考えが少し変わります。

偏差値50の生徒が偏差値60のB中学校に入れたとしても、B中学校の合格実績の恩恵を受けられない

これに対しては、なぜかは分かりませんが受け入れられないという方が少なからずいらっしゃいますが、残念ながら事実です。偏差値50の生徒が、偏差値60の学校に通い始めたからと言って

不思議と偏差値が60ぐらいまで上がっていった

とかいう怪現象は起きえないのですから。

「貴方が無知なだけです。事実とか言わないでください」という声も聞こえてきそうですが、残念ながら僕の独りよがりではありません。これは学習塾を運営している人たち、学習塾で授業をしている人たちにとっての共通認識なのです。

成績の悪い子を成績の良い子の集団に混ぜても成績は上がらない

考えてみてください。合格実績のみを追い求めている学習塾がたくさんあることはご承知の通りです。「どうやって合格実績を出して生徒集めをするか」ということに終始しているわけです。その数多ある学習塾の中で

成績の悪い生徒を、成績の良い生徒の集団(上位のコース)に入れて成績を上げるという手法

をとっているところがあるでしょうか。

答えは「ありません」です。つまり、この方法で成績が上がらないと認識しているということです。この方法で成績が上がるなら、最難関コースが常にパンパンになっているはずですが、事実は厳選された生徒しか属することができないコースになっています。

また、教育においても「朱に入れば朱に交わる」という考え方はありません。学校のクラス編成において、優秀なクラスを1つ作って問題児をそこに放り込んで更生をうながすという方法はないのです。

「より偏差値の高い学校に受かる=成功」
ではない!

以上のお話から、ひとつ大切なことは

より偏差値の高い学校に合格するためだけに、厳しい進学塾を選び、詰め込みまくって、成績を上げる

という道を選ばないということです。これは、その時の塾の売上と、塾の合格実績に協力しているだけで、塾に利用されているだけです。間違っても「子どもの将来のため」にはなりません。断言しますから!

なぜこのようなことをわざわざ言うのかというと、この道を選んだ場合、思っているもの(=偏差値の高い学校の合格実績の恩恵)を得られないだけでなく、

  • 子どもたちが大きな損を被っている

からです!!次回、このお話をしたいと思います。

補足

ちなみに、この記事は中学批判をしているわけでは決してありません。ここでは詳しく述べることができませんが、偏差値というものをきちんと理解していれば批判でないことを分かって頂けることでしょう。(そのうち、偏差値についても言及したいと思っています)