【絶対にオススメ】子どもの学力を気にするなら得意教科を伸ばしましょう(後編)
【絶対にオススメ】子どもの学力を気にするなら得意教科を伸ばしましょう(後編)
学校の成績や模試の結果を見ると、つい悪い教科の方に目がいきます。けれども、苦手教科よりも大切にしないといけないのは得意教科なのです。
なぜなら、得意教科を伸ばすと得られる3つのメリットがすごすぎるからです。
得意教科を伸ばす3つのメリット
- 勉強法が洗練される
- 自ら勉強するようになる
- より高みを目指せる
「前編」では、「勉強法が洗練される」についてお話をしました。
【絶対にオススメ】子どもの学力を気にするなら得意教科を伸ばしましょう(前編)
学校の成績や模試の結果を見ると、ついつい悪い成績に目がいってしまいます。けれども、大切なのは得意教科です。苦手教科よりも得意教科に力を注ぐべきなのです。最終的にどれぐらいの成績になるかは、得意教科の出来にかかっているのですから!
今回の「後編」では、残りの2つについてお話をしていきます。
自ら勉強するようになる
「うちの子、放っておいたら全く勉強しないんです。どうしたらいいでしょう…」という悩みをたまに聞きます。この悩みの解決策の一つに、「得意教科をつくる」もしくは「得意教科を伸ばす」というものがあります。
大人でも子どもでも、仕事でも勉強でも、そもそも自主的に行動するには「やりがい」というものが必要不可欠です。
子どもの勉強で「やりがい」というものを考えると、よく挙がるのはお小遣いやご褒美です。もちろん、「やりがい」自体はどのようなものでもよく、勉強をしてくれるならそれで良いと思います。けれども、意外とそういうものでは子どもは行動をとってくれません。
このとき、わりとうまくいきやすいのが「得意教科を伸ばす」という方法です。誰でも勉強ができると嬉しいもので、裏を返したら、勉強ができるようになりたいと思っているわけです。
それなのに、勉強をあまりしようとしない一つの理由は、やっても結果が得られないからです。学年が上がるほど、少しやったからと言って目に見えて成績が上がるということは難しくなり、たいていは変化が見えません。なぜかというと、やるべきことが多すぎて、努力が分散してしまうからです。
「よし、頑張ろう」と思って勉強を10時間したとしましょう。けれども、その努力を5教科に分散させた場合、1教科2時間程度の勉強になります。これでは成績がアップしたと思えるような結果を期待できそうにはありません。
それどころか、「ちょっと頑張ってやったのに…。やってもやらんでも一緒じゃん!」って思われてしまいます。そうすると、次回は10時間の勉強時間さえ作ってくれなくなります。これは大人も子どもも同じで、努力した分の結果が得られないと「また頑張ろう」とは思いません。これでは、やればやるほどに努力するのが嫌になってしまい、悪いサイクルに陥ってしまいます。
得意教科に焦点をあてて取り組むと
ところが、1教科のみに集中して勉強時間を使った場合、結果は明らかに見えるものになります。1つの教科に10時間を割り当てたら、さすがに成績は上がるでしょう。そうなると「勉強のやりがい」が出てきます。「また頑張ろう!」とか「もっと頑張ろう!」と思ってくれて、好循環になっていきます。僕はこれをやりがいの好循環と呼んでいます。
もちろん、これでも悪くはないのかもしれませんが、欲を言うと、この1つに絞る教科を得意教科か好きな教科にして欲しいのです。得意教科の場合は、よりモチベーションが上がりやすく「もっと良い点数を!」と強く思ってくれます。
もともと勉強であまり困っていないなら、どの教科でもよいのです。しかし、ちょっとでも勉強で苦戦しているなら、得意教科や好きな教科に絞って一点集中して行う方が、より上手く行きます。特に好循環になるまでが明らかに楽なので、絶対にオススメです。
そして、好循環が作れると、自ら勉強するようになります。もちろん、これは得意教科のみかもしれません。けれども、受験時期になると他の教科もあまり区別なくやるようになるのです。
まとめておきます
- 得意教科を伸ばす ⇒ 自ら勉強するという好循環に!
「得意教科を伸ばす」ことを中心にして勉強
⇒ 嫌いな教科ではないので努力できる
⇒ 努力した結果が出る
⇒ さらに努力しようと思う
⇒ 好循環のサイクルに
より高みを目指せる
最後に「より高みを目指せる」というメリットについてです。
「得意教科を伸ばす」と自信がつきます。特に、苦手教科をするより圧倒的に自信がつきます。
40点、45点、50点、55点、60点の子が勉強しようというときに、40点の教科を頑張って55点にするのと、60点の教科を75点にするのと、どちらが良さそうでしょうか。点数はどちらも15点のアップです。結果を見くらべてみます。
40点、45点、50点、55点、75点
この2つの成績を見たとき、75点を取っている方が断然良く見えます。そう感じる理由が二つあります。一つは、前編でお話をした「75点の勉強法」を知っているという理由からです。もう一つは、75点を取っている生徒の方が、絶対に自信を持っているからです。
勉強に自信を持つと
苦手教科の点数を上げた方を見ると、「ちょっと勉強は苦戦しているな」と感じます。そして、「勉強って難しくて、うまくできないな」と思っているだろうなと。
ところが、75点を取っている方は、「勉強、苦手だなー」という気持ちを持っているとはまず考えられません。どんなことでも人より少しできると、それは心の支えになります。つまり、自信につながります。勉強においては得意教科が一つあるだけで、気持ちは全然違うのです。
つまり、得意教科をつくって伸ばしていくことは、勉強に対しての自信につながっていきます。そして、この自信はさきほどのやりがいの好循環にも良い影響をもたらします。自信を持つことで「負けたくない」という思いが生じ、自然と勉強に打ち込めるわけです。
- 点数が少し上がる
⇒ 少し自信がつく
⇒ もう少しやる
⇒ さらに点数が少し上がる
⇒ さらに自信がつく
⇒ さらにやる
という風にやりがいの好循環と切っても切れない関係にあるのが「自信」なのです。
そしてもう一つ、この勉強に対しての自信は、志望校を決めるときにも強く影響を及ぼしてきます。
志望校というのは、いわば「自分ならこの学校に受かることができるだろう」「自分はこの学校に通う価値があるだろう」という心の表れなのです。つまり、自己評価の結果が志望校という形で表れるわけです。
そして、志望校を高く設定するというのは、「そこに至るために必要な努力はやりますよ」という意思表明でもあります。当然、結果として努力をすることになります。(当の本人たちは「努力」という感覚ではないような気がしますが。)
このように、得意教科を伸ばすことで自信が持て、それによってより大きな目標を持つことができ、そして、そこに向かって努力ができるようになるわけです。この流れは他では得ることが難しく、苦手教科をマシにするという過程からは絶対に得ることができないものなのです。
まとめ
このように前編と後編に分けて「得意教科を伸ばす」ことのメリットをお話しました。本当に断言しますが、得意教科を伸ばすことには大きな価値があり、絶対にオススメなのです。この得られる恩恵を知っていると、本心で「苦手教科なんてどうだっていい!」と言えるのです。是非、参考にしてもえらたらと思っています。