勉強法「公式を覚えて問題を解く」はもはや時代遅れ!?

勉強法 受験

「これからの時代、『公式を覚えて問題を解く』という勉強スタイルはもはや時代おくれかもしれません!」

「勉強する」というと、多くの人は「解き方を覚える」「答えの求め方を覚える」と思ってしまいます。なので、塾に行って「解き方」を習おうとなるわけです。

けれども、「解き方を覚えて問題を解く」というのはもはや時代遅れかもです。

センター試験から「共通テスト」に変わり、「思考力」というものが大きく問われるようになり始めています。その結果、思考力を養って、思考して問題を解くことが必要不可欠になりました。

つまり、これからは「思考力をつけて問題を解けるようにしないといけない!」ということですが、これは「公式を覚えて問題を解く」という従来の勉強スタイルとは真逆の世界なのです

この記事の内容

1.「公式」とは

何がどう真逆なのか。これを理解するには「公式」とは何なのかを知る必要があります。公式は一言でいうと、「よく分からないけど、当てはめると答えを求めることができる」というものです。

例えば、誰もが知っている算数の「速さ」の問題を見てみるとします。

問題
家から図書館まで840 mの道のりがあります。花子さんは家から分速 60 mの速さで図書館に向かいます。到着するのに何分かかるでしょうか。

公式を「用いて」解いてみる

この問題を解くにあたって習う公式は次のものです。

「速さ」の公式
 速さ × 時間 = 道のり
 道のり ÷ 速さ = 時間
 道のり ÷ 時間 = 速さ

公式で解くと、問題の中で速さが与えられているので「道のり ÷ 速さ = 時間」の公式を使うことになります。公式に当てはめて計算すれば、答えは簡単に求まり、14分で到着することが分かります。

これで問題は解けたわけですが、この中に「思考」はあったのでしょうか。正直、「考える」「悩む」といった頭の動きはどこにも見当たりません。思考はゼロです。

公式を「用いずに」解いてみる

ところが、もし公式を用いなければ、どうなるでしょうか。

まずは「分速60 m ってどういう意味なの?」というところから始まります。そして、分速60 m とは、1分で60 m 進むスピードだということを理解して、1分で 60 m進んで、2分で120 m、3分で180 mと進んでいくことをイメージしていきます。

このように考えると、840 m進むためには、60 mを何回繰り返さないといけないかという考えに至り、840 m ÷ 60 mという式にたどり着くことになります。

整理
① 分速60 m とは、1分で60 m 進むことだと理解
② 1分毎に60 m、120 m、180 m、240 m と進んでいくことをイメージ
③ 60 m を何回繰り返せば840 m になるのかを考える
④ 840 ÷ 60 = 14回 つまり14分だと求まる

このように公式を用いずに問題を解こうとすると、自ずと「思考」することが必要不可欠になります。逆に、公式を教えて問題を解かせると、「思考」のプロセスは完全に飛ばしてしまうことが分かると思います。

2.「公式」はなぜ存在するのか

実のところ、公式はこの「思考させるプロセス」を飛ばすために編み出したものです。
これは「教える側」にも「教わる側」にもメリットがあるものになっています。

「教える側」のメリット

教える側は、「公式を使って問題を解いてみると、2番目の公式を使って840 ÷ 60 =14 となって、答えは14分だと分かりますね。」といった話で簡潔に授業を終わらせることができます。生徒を悩ませることなく、授業を進めることができるわけです。(優秀な生徒は別の意味で悩むことになるでしょうが)

さらに公式が有用なのは、公式を用いた授業というのは誰にでもできるという点です。教える能力がなくても授業として成り立たせることができます。どんな先生でも授業することができちゃう万能な道具といったわけですね。

「教わる側」のメリット

また、公式は教わる側にもメリットをもたらします。

教わる側は、公式を用いた授業だと特に考えさせられることなく話を聞くことができます。頭にやさしい授業になるわけですね。脳にストレスを感じることはありません。

そして問題を解くときにも、何も悩むことなく言われた通りにすれば答えが求まって超ラクチンというわけです。

整理すると

「教える側」のメリット
 ① 公式で教えると授業がスムーズ
 ② ゆえに誰でも教えられる
「教わる側」のメリット
 ① 授業を気楽に受けられる
 ② 問題を解くのも超ラクチン

ある意味、「公式システム」と名付けることが可能なほどとてもシステマチックになっているわけです。この「公式システム」の有用性は一言でいうと、

  • 「思考のプロセス」をカットして効率的に行える
  • 指導者の力量に左右されない

というものなのです。

3.「公式を覚えて問題を解く」は通用しない

このように「公式」についての事実を知ると、これからの時代には合わないというのがお分かりになるでしょう。もはや「共通テスト」のような「思考力を問う問題」では通用しない方法なのです。

もちろん、いままででも難関校への受験は「思考」しないと解けない問題もあり、「思考力」がなければ合格することは困難でした。けれども裏を返せば、中堅校には十分対応できたということです。

しかし、時代は変わってきています。国公立大学を目指す場合には避けれない「共通テスト」で「思考力を問う」問題が出題され始めた結果、大学受験全体において「思考力」が必須となりつつあります。

大学受験に限らない

あくまで憶測にはなりますが、このことは大学受験に限ったことではなくなるでしょう。

多くの中学や高校は国公立大学への進学実績を求めます。そうすると、中学受験や高校受験において「共通テスト」で点数を取ることができる「思考力」を持った生徒を選別する必要が出てきます。つまり、中学受験や高校受験で「思考力を問う問題」を出題してくるようになるというわけです。

これはほぼ現実になっていくと考えられます。理屈上、大学受験自体が変わると、高校受験や中学受験は変わらざるを得ないのです。