【思考力】思考の始まりはどこから?(問題点の把握について)

成功 教育

最近流行っている「思考力」、手に入れたいですよね。考える力があればなんだって解決しそうです。

でも、思考力ってどうやって手に入れるのでしょうか。考えられるようになるためには何をしたらいいのでしょうか。

今回は、思考力を手に入れるための第一歩についてのお話です。

思考の第一歩

「考える」と言われると、字面的には「自分の頭の中で何かをこねこねする」というイメージになりますが、実はこれは誤ったイメージです。

頭の中の作業と思うと、頭の中で何をしたらいいのっていう疑問に陥ることになるでしょう。けれども、思考の始まりは頭の中からではないのです。

まずはこれを分かってもらうために、次のことを思い浮かべてください。

  1. 目の前に取り組むべき問題があります
  2. まず、それを見たり読んだりします
  3. およその内容がわかります
  4. そして、考え始めます

何気ない日常で、よくあるシーンだと思います。

ですが、ここですでに誤りがあるのです。誤っている箇所は「そして、考え始めます」というところです。

ここが思考の始まりっぽく表現されていますが、これは思考の始まりではありません。本当の「思考の始まり」は、「まず、それを見たり読んだりします」という箇所なのです。

思考は「問題点の把握」から始まる

「思考の始まり」は「問題点の把握」からなのです。

つまり、問題を観察したり読み解いたりするところから始まります。具体的には、

  • 「書かれている情報はどういうことを意味しているのか」
  • 「その情報の信憑性はいかほどなのか」
  • 「その情報のどこに問題点があるのか」
  • 「何について考えなければいけないのか」
  • 「どのような解答(回答)を求められているのか」

と思いながら、与えられた情報を慎重に読み解いて問題点を把握していきます。把握したことは、得られた情報として頭の中にインプットされていきます。ゆえにこのステップは「インプットしていく段階」ともいえるでしょう。

この後の思考が上手くいくかどうかは、この段階の出来不出来でほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。

正確な把握をするために

では、より正確に問題点を把握するためにはどういうことが必要なのでしょうか。

結論を言うと、この段階で最も大切にしなければならないことは「慎重さ」です。時間をかけて丁寧に観察して読み解き、問題点を浮き彫りにしなければなりません。

この「慎重さ」が大切である理由は、一番やってはいけないことが「問題点の把握ミス」だからです。把握すべきことを捉え間違えてしまうと、その時点で正解(成功)にたどり着けないことが確定します。その後、どれだけ努力してもすべてが水の泡となります。

ただ、この「慎重さ」は心の有り様みたいなものではありません。ではなく、具体的には次のような行動を指し示します。

  • 把握できるまで何度も読む/見る
  • 少しでも分からない箇所があれば調べる問う
  • 分かりにくければ紙の上で整理する
  • 絵、図、表、グラフなどで表してみる
  • 腑に落ちるまで悩む/考える
  • どうしても分からないところは保留にする

一言でいえば、目の前にある問題から問題点を洗い出す作業です。これが思考の第一歩なのです。

みなさんが思っている思考とは少し異なると思います。

まとめ

思考の始まりは「問題点の把握」です。これは、頭の中というよりは、目の前にある問題の観察です。ただ、見るだけではなく、紙やペンを用いて整理することも必要となります。また、問題によっては調べることも必要になります。

このように、「思考」は一種の「作業」であり、間違っても「腕を組んで、下(上)の方を見て、頭の中で『ん~~~~』」みたいなものではないのです。