【暗記が苦手?】暗記力に個人差はありません「暗記の差はかけた時間の差」

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忘れっぽいウサギ「暗記が苦手…。暗記が得意な人はいいなぁ」

ウサギさんの気持ちはよく分かります。僕も学生のときは暗記教科が全般的にダメでした。でも、大学受験で浪人したときに考え方が変わり、それから暗記では困っていません。

そもそも「暗記が得意な人」なんていないのです。まずはそのことを知ってほしいです!

ここでのお話

暗記力とは

暗記に困っている人と、暗記に困っていない人、この二人の違いは何なのでしょう。

暗記で困っている人の話を聞いていると、共通していることがあります。それは、周りの人は楽に暗記していると思っているという点です。両者を比べてみると、

暗記に困っている人
周りの人は一発で楽に暗記している」と思っている
暗記に困っていない人
時間をかけさえしたら覚えられるので楽だ」と思っている

これを見ると、暗記の苦手な人は「暗記で困っていない人はいいな。自分にも暗記力があれば良かったのに」と思うかもしれません。

けれども、実はその考え方は間違っています。なぜなら、脳科学の研究で

  • 暗記力に個人差はない

ということが分かっているからです。つまり、暗記にセンスや持って生まれた才能のようなものはないということです。暗記力自体は、自分も周りのみんなも同じなのです。

こんなことを言うと、「えっ、でも全然覚えられないんだけど!」「覚えてもすぐに忘れてしまいます!」という声が聞こえてきそうですが、それは気のせいなのです!(本当に!)

【補足】
そもそも、暗記力に個人差がないという点で、暗記「力」という言葉自体がナンセンスかもしれません。そんな力自体がないというわけですからね。

暗記の差はどこから?

暗記力に個人差がないということは、暗記の差は能力の差ではないということです。

では、どこから生じるのでしょうか。答えは、「かけた時間」です。

  • 暗記の差はかけた時間の差

暗記で困っている人のそもそもの勘違いは「暗記ができている人は一発で覚えている」と思っていることです。

けれども、実際には暗記力に個人差はないので、誰がやったとしても時間はかかります。一発で覚えれている人なんてどこにもいないのです。

暗記の差はかけた時間の差だと言い切れるのは、暗記の出来がかけた時間に比例するためです。つまり、暗記の世界は、

  • 時間をたくさんかける暗記がたくさんできる
  • 時間をあまりかけない暗記はあまりできない

という式が成り立つ、単純な世界になっています。これは言いかえると「暗記は時間をかけたもの勝ちだ!」ということです。暗記の世界では、時間をかけてない人は時間をかけた人には絶対に勝てません。もし暗記の勝負をするなら、時間をかけた者が勝つというわけです。

暗記に必要なこと

暗記に必要なのはひたすら時間なのですが、その時間を作って一生懸命にやるために必要なのは、言うまでもなく「努力」です。

暗記に努力は必要不可欠

努力を惜しまずに毎日時間をかけるなら、暗記の世界では必ず結果を得ることができます。つまり、センスも才能も、運も人脈も何もいらない、ただ「努力」のみの世界、それが暗記の世界なのです。

こんな風に言うと、「えっ、努力はちょっと…」と思う人もいるかもしれません。

けれども、何かを得たいならば、努力は必要なことです。厳しく聞こえるかもしれませんが、努力すらできない人は何も得ることはできません。

でも、だからこそ魅力的な世界

けれども、僕は暗記の世界はすごく魅力的な世界だと思っています。

なぜなら、一生懸命やっても「センスがなくて、運がなくて、結果は得られませんでした」ということが起きないからです。

努力した分、必ず見返り(結果)が得られるのが暗記の世界

人生の中でこんなよい世界はそれほどありません。「覚えるまで時間をかける」という努力をしさえすればいいわけです。

暗記の世界はとてもお得な世界なので、惜しまず努力することを絶対オススメします!

暗記のコツ(暗記の上手い下手)

確かに暗記力に個人差はありません。しかし、暗記力が同じでも、暗記の仕方には上手い下手があります。

せっかく時間をかけて努力するなら、やはり効率よく覚えたいものです。

短期記憶と長期記憶

ここで、ちょっと暗記をする器官「脳」について知ってほしいことがあります。

実は、脳には「短期記憶」と「長期記憶」の2つの記憶領域があります。

  • 短期記憶数時間~数日の間、記憶しておく
  • 長期記憶それ以上の長期間、記憶しておく

短期記憶は昨日の晩御飯とかの記憶なのですが、これは意識しなくても勝手に記憶してくれます。けれども、そのうち勝手に忘れてしまいます。

短期記憶とは、勝手に覚えて勝手に忘れていくもの

晩御飯のことならそれでいいのですが、がんばって勉強したり覚えたりしたことをすぐに忘れてしまうとさすがに悲しすぎます。

短期記憶から長期記憶に変えるには

折角覚えたこと、忘れたくはありません。忘れないためにも、効率良く短期記憶から長期記憶に変えていきたいところです。

ここでありがたいことですが、脳が短期記憶から長期記憶に変える仕組みは解明しています。そして、その中で勉強に使える仕組みは「反復性」というものです。

脳の「反復性」とは

短期間のうちに何度も同じ刺激を受けると、それは重要なことだと認識して短期記憶から長期記憶に移していく性質

つまり、短期記憶として残っている期間中に

  • 同じ刺激が多く繰り返されると
     短期記憶 ⇒ 長期記憶へ!
  • 同じ刺激が少ない
     短期記憶 ⇒ 忘却のゴミ箱へ!

ということなのです。忘却のゴミ箱に行かせないためには、反復するしかありません!

暗記のコツは

脳が短期記憶の中にあるものを忘却のゴミ箱に移すのに、待ってくれる期間は1週間ほどです。

CMも芸能人も、期限は1週間!

この「1週間以内」のことを一番気にしているのは広告業界かもしれません。週1回のCMとかでは絶対に認知度が上がりません。人の記憶に残っていかないのです。

人に覚えてもらうためにはインパクトも大事ですが、回数も大切な要素です。なので繰り返しCMを流してきます。

芸能人も同じです。週1回テレビに出るだけでは、名前を覚えてもらうことはできません。

暗記のコツは「3日以内!」

以上のことを踏まえると、暗記に重要なことは「繰り返すこと」と「1週間以内」ということです。

1週間以内に何度も復習して、長期記憶に変える

でも、ギリ1週間後に復習するというのでは際どいので、復習のタイミングでオススメするのは3日以内です。つまり、暗記のコツは

  • 3日以内に復習をすること
  • 予習よりも復習を大切にし、勉強は復習から始めること

暗記は時間をかけた者が勝つ世界です。努力を惜しまず時間をかけて、復習を中心に勉強をしていけば、必ず結果が得られます。努力を裏切られることがないので、断然オススメな世界なのです!