【大学受験で失敗しないために】「すべてをしよう」と思わないように【真面目な人ほど注意です】
20年以上、大学受験の指導をしていて、受験生に常に言い続けていることがあります。
「あれもしないと、これもしないと」と思ってしまう気持ちは、確かに分かります。受験に対して真面目に取り組むほど、そう感じるかもしれません。けれども、この考え方はほぼ確実に失敗に終わってしまいます。
周りの人のアドバイスというのは、無責任なものです。受験においても、親、学校の先生、塾の先生、各自が「〇〇はしないといけない」と言ってくることでしょう。
けれども、言われたことをすべて完璧にやろうと思って、実行しようとしてはいけません。どれだけ努力をしても進む道は泥沼で、行き着く先は挫折しかありません。
どうして、「すべてをしよう」とするのが上手くいかないのでしょうか。理由とその解決策を整理してみます。
この記事の内容
僕がこの考えに至った理由
大学受験の指導をしていると見えることなのですが、意外にも、真面目な生徒が失敗に終わります。指導し始めて間もない頃は「なぜだろう」とよく思いました。で、合格した生徒を比較してみると、一つのことがわかったのです。
学校の宿題も真面目に、渡されたプリントも真面目に、定期試験も真面目に、英検もいいよと言われたら英検も受けに、もちろんその勉強もして。
これは完全にオーバーワークです。落ちついて考える心の余裕もなく、言われたことを何も考えずにひたすら処理していくだけの作業になってしまっていたのでしょう。
一生懸命やればやるほど、思考が停止し、泥沼にはまっていっている状態です。
大学受験で完璧な準備は無理ゲーです
大学受験が完璧に準備できるようなものなら、何も考えずにひたすらやって終わらせるというのもアリでしょう。でも、実際にはすべての教科、単元を完璧にして受験に臨むことはできません。
そもそも大学受験は試験範囲が膨大すぎます。なので、学校で試験範囲を習い終わったあと、すべてを勉強して完璧にしようというのは無理ゲーなのです。
正直、すべてを完璧にしようと思ったら、少なくとも5年は必要でしょう。5年分を1年足らずでやり遂げるということは、どう考えても非現実的な話です。
「言われたことは全部やる」というようなスタンスで取り組むのは無理ゲーなので、絶対にやめましょう。
「すべてを手に入れる」という考えは危険です
諸悪の根源は「努力してすべてを手に入れる」という考えで、ここから失敗への道が始まっているように思えます。
この考えは、一見素晴らしいものだと感じるかもしれません。けれども、「すべてを手に入れる」という思考は、最終的には失敗につながる考え方になります。
「すべてを手に入れよう」とすると思考停止します
「すべてを手に入れる」という思考は「すべてをやる」という考えに簡単につながります。
問題なのは、この「すべてをやる」というスタンスです。こう決めると、「言われたことはすべてやろう」という発想になり、結果、思考を停止させてしまうことにつながります。
人に言われたことをやるというのは、自分で考えることを放棄してしまうということです。
⇒「すべてをやる」
⇒「言われたことはしないと!」
⇒ 思考停止の作業状態に陥る
こうなってしまうと、もう成功を勝ち取ることは難しくなります。努力をしたわりに結果が全く伴いません。
思考停止では「戦略」が立てられません
そもそも、どんなことでも成功を収めたいならば、成果を得るための「戦略」が必要不可欠です。
- 何をするか
- いつするか
- どうやってやるか
これは大学受験でも当然のことで、「合格するためにはどうしたらいいだろう」と考えて、成功するための「戦略」を練ることは必須事項です。なのに、思考を停止させてしまうと負け確定です。
常に「現状で成功できるかどうか」「このままで合格を勝ち取れるかどうか」を考えてください。
力は分散させると成果が出ません
「すべてをやる」という考えは、思考停止を促してしまうだけでなく、もう一つ大きな欠点があります。それは力を分散させてしまうということです。
力を分散させてしまうと、必然的に成果が得にくくなります。ちょっと絵を描いて説明してみます。
例えば、5教科に力を分散させるとこんな感じです。勉強時間を分散させていると思ってもよいでしょう。
次に1教科に力を集中させてみるとします。そうするとこんな感じです。
どうでしょうか。力(時間)は分散させてしまうより、一極に集中させた方が断然よいように見えませんか。
最終的には同じになると思うかもしれませんが、「大学受験は完璧に準備はできない」ということを忘れてはいけません。つまり、力を分散させてしまうと、どれもが中途半端で終わってしまうのです。
イメージですが、受験間際の学力(成績)だとこんな感じに違いが出てきます。
受験指導をしている人がみると「まさしくこの通りだ」と思ってもらえることでしょう。
「今するべきこと」は?
「親や先生に言われたことをすべてをする」という考えはオススメできないという話でした。
でもそうすると、「すべて」の中から「やること」を取捨選択しないといけません。問題は、どうやってそれを選択するのかということです。
結論から言うと、
というものを選ばないといけません。受験における「成果」とは、ぶっちゃけ試験本番の点数です。
今やろうとしてることは必須事項ですか?
もし、今やろうとしていることがあるならば、心の中で自問してください。
YESと答えられるなら、とりあえずその選択は良さそうです。けれども返答に悩むなら、その選択肢は微妙なのかもしれません。
先生の言ったことは信じない
先生がしなさいと言ったことにも、この問いは投げかけないといけません。「あの先生が言ったから信じよう」という考えには、覚悟がいります。
「先生を信じる」というのは先生と一蓮托生みたいな判断なのですが、受験で失敗しても先生は痛くもかゆくもありません。受験は一蓮托生ではなく自己責任になります。
先生の言ったことでも、「成果」が得られるのかどうかきちんと考えてください。信じるものは救われません!
いずれにしても、「成績が上がって試験本番で点数が取れるようになる」と判断できるものを選択します。内心で「これってどうだろう」と思う勉強を続けるのはいけません。
時間も気にしよう
「確かにやれば成果は上がるだろう。でも、めっちゃ時間がかかりそうだ」という選択肢も保留かもしれません。
意外に感じますが、時間をあまり気にしていない受験生は少なくありません。持っている時間は常に気にしたいところです。
- 受験は時間との勝負。
- 試験本番までに成果が出ない勉強法は採用できない。
「やることリスト」を作って、各選択肢のかかる時間を予想してみるのもひとつです。これは明らかに無理というのは潔く捨て去ってください。自分にできないということは他の人にも厳しいものになっているはずです。競争相手にとっても時間的にムリという理由で捨てているはずなので、心配するほどではないでしょう。
やめる勇気も大切
継続は力です。もちろん、決めたことを続けることは大切です。そうしないと得られないものも多くあります。
けれども、受験においては「これは続けてもダメかも」と少しでも思ったら、とりあえず立ち止まるべきです。そして、勉強法や問題集を見つめ直して、成果が思ったほど期待できないと判断したなら、やめるべきでしょう。
心理学の研究で、人は自分の選択を正当化するために、選択したものを美化することが分かっています。一旦選択をすると、その選択したものを良いものと捉えてしまうわけです。「なかなか成果は出ないけど、吟味して始めたことだし、このまま続けよう」というのは危険かもしれません。
どれほど事前に調べて吟味しても、失敗をしない選択をすることはできません。自分に合わない、時期的に合っていないなど、色々な要因で上手くいかないことも多いです。
- 成功を勝ち取りたいなら、立ち止まる勇気、やめる勇気を持つことはとても大切!
まとめると
まとめると、「得られる成果」と「要する時間」をよく考えて「やるべきこと」を取捨選択をします。
- 得られる成果
「ぶっちゃけ何点上がるの」 - 要する時間
「どれぐらい時間かかりそうなの」
もちろんやる前には十分吟味して取捨選択をしますが、やってみないと分からないことも数多くあります。もし「これはダメかも」と思うなら、立ち止まることは大切です。そして、「別のやり方に変える」という判断も正しいのです。