『できると思うからできるのだ』/勉強ができるための条件
勉強ができるようになるために必要不可欠なこと、それは心から「勉強はできる」と思えることです。
『できると思うからできるのだ』
ウェルギリウス(ローマの詩人)
勉強ができるようになるための第一歩
初めて塾に来た生徒にまず伝えようとすることは「勉強は難しくない」「勉強はやればできるようになれる」という事実です。
「勉強は難しくない」
「勉強はやればできるようになれる」
ということを知る
塾に来るということは勉強で何かしら苦戦していることがあり、「勉強って難しいなあ」「勉強、できないよ…」といった気持ちになっているはずです。
しかし、本人が「難しい」「できない」と思ったままでは、たとえプロの講師であっても「できる」ようにすることはできません。本人がとてつもなく努力家で全力で取り組んだとしても、その状態のまま勉強に取り組んで上手くいかせることはできないでしょう。
ですので、勉強ができるようになるための第一歩は、この「できない」というネガティブな気持ちをなんとかして解消することなのです。
心から「できる」と思えるように
ただし、これは「勉強って難しくないからね」「勉強は誰でもやればできるからがんばろう」といった声掛けをして、「わかりました」と返事がもらえさえすれば良いというものではありません。
なぜなら、心の底から「難しくない」「やればできる」と思える必要があるからです。
心の底から「できる」と思えること
心の底から思えないと本当にできるようにはなっていけません。「自分なら絶対できるはずだ」という強い気持ちが「できる」ためには不可欠なのです。
では、このような気持ちを持てるようになるためにはどうしたらいいのでしょうか。
体験をする
大切なことは「できた」という体験です。
実際に「やってみたらできた」という体験を何度もくり返すことで、本心から「自分はできるんだ」という気持ちが持てるようになっていけます。
ちなみに、この「できる」という体験は、大きな成功である必要はありません。小さな成功体験で十分なので、できるだけステップを低くして成功しやすい体験にしてあげて、必ず「成功」するようにします。
- 確実に成功できる低いステップを準備する
- そのステップをクリアする
- 「クリア」=「できた」ことを言葉で明確に伝える
- 1~3をくり返す
また、このプロセスで大切なことは、「できた」ということを言語化して伝えることです。言葉によって「できた」ことを認識してもらう必要があります。
ちなみに、この「自分はできるんだ」という思いは勉強で得る必要はありません。勉強で体験することが難しい場合、他のスポーツでも遊びでも大丈夫です。
どんなことでも、成功体験を繰り返せば「自分はできる」という思いになれる
他のことで「できる」という思いが持てれば、勉強でも持ちやすくなります。
「できない」という気持ちで成功はない
ここまで「できる」という思いは大切だという話でしたが、みなさんが思っているよりも「気持ちが結果に及ぼす影響」ははるかに大きいのです。
事実、「できない」と思っていたのに、いざやってみると「できた」ということはまず起こりません。
目標よりも大きな成果は得られない
たとえば、大学受験についてみてみましょう。
比較的優秀なサトルくん、指導している先生からするときちんと勉強すればA大学には届くだろうと思える学力です。
けれども、あまり自信を持っていないサトルくん本人は、志望校をA大学より2つくらい低いC大学にしています。C大学はサトルくんなら塾・予備校に通わなくても受かりそうな大学です。
この状況でそのまま受験に臨んでいくとサトルくんの通う大学はC大学確定です。
どれほど指導して勉強ができるようになっていけても、A大学には届きません。実際には、A大学とC大学の間にあたるB大学さえ、届きません。
つまり、C大学を目標にしてがんばっていたら、思いのほか成績が伸びたので「B大学に志望校を変えます!」というようなことは起こりえないのです。
なぜなのでしょうか。正直、理由は分かりません。ただ言えることは、『本人が「できる」と思っていないから「できない」んだ』ということです。
「できる」と思っていないことは「できない」
まとめ
成功するためには「成功できる」という気持ちは第一条件として必要なものです。成功できると思っていないことが成功してしまうとかはあり得ないのです。
これは勉強においても同じです。
勉強ができるようになりたいならば、まずは「やればできるはずだ」と思えることです。
これは逆にいうと、「自分はやってもできない」という苦手意識があると勉強は絶対にできるようにはなれません。極力、勉強に対しての苦手意識は持たないようにしたいところです。